『本屋会議』ができるまで(1)

 昨年、海文堂書店が99年の歴史を閉じた。大変ショックで、まるで、大切な人が死んだような気持ちになった。ぼくのTWITTERは、「さびしい」という声でうまり、閉店の日、海文堂には、多くの人がつめかけた。ぼくもまた、店を愛した多くの人と同じように、最終日に店にかけつけ、たくさんの本を買った。けれど、「さようなら海文堂」という言葉では、全然足りない。「ありがとう海文堂」でも、心の空虚さはまったく満たされない。

  ぼくは、海文堂書店が閉店したあの日から、なにかをはじめてみたい、というふうに思うのである。2013年の9月30日は、大好きだった店がなくなった日であるが、なにか行動を起こすことによって、なにかをはじめる日にもなると思う。

 

 この「町には本屋さんが必要です会議」(略称:町本会)という場をとおして、とにかく、たくさんの人に質問をし、意見を拝聴してみたい。出版業界以外の人たちからも、たくさんの話も聞いてみたい。

 そして、この目と耳で、見て聞いたことは、このブログをとおして、ひとりでも多くの人と共有していきたい。

  年末には、それらをまとめて、『本屋会議』という本をつくる予定でいる。

 五里霧中の船出ですが、どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

夏葉社 島田